こんばんは。
石賀です。
今日は為替に非常に影響のあるFOMC政策金利についてお話したいと思います。
目次
世界的に金利が非常に低くなっている
日本もマイナス金利を導入していますが今、先進国における金利の水準は過去にないほど低くなっています。
どうしてこのようなことがおきたのかというと、景気の悪いときは消費活動も冷え込みますので製造業などは特に借金してまで工場を建ててもその商品が思ったように売れないかもしれないというリスクのほうが大きいため、わざわざ高い金利で借金してまで会社を大きくしようとしないわけです。
そのため景気の悪いときは金利を下げてお金を借りやすくして経済活動を活発にしようという動きが出てくるわけです。
景気がよければ市場にお金が回りすぎる事を防ぐために金利を高くして景気の過熱を押さえようとします。
各国の中央銀行が政策金利を変動させて景気の調整を行っています。
リーマンショックから始まり、アベノミクスで円安誘導をして何とか株価は今も１９０００円台を保っていますが決して庶民の生活が楽になったわけではありません。給料は増えないし、東芝の二部降格など景気のいい話は聞こえてきません。
また、中国も貿易黒字が頭打ちになっているし、お隣の韓国も非常に財政が厳しい状態でEUもイギリスの離脱から始まり、非常に先行きが不安です。またいつほかの国が離脱するとも言いかねない状況にあります。
FRBは利上げしておきたい
しかし、この低金利状態が長く続いてしまえばそれ以上景気が悪くなったときに打つ手がなくなってしまうのです。
そのためアメリカの中央銀行であるFRB（連邦準備制度理事会）は景気が上向いているという判断ができれば早期の利上げが望ましいと、世界的に不景気の中、何とか利上げをしていこうとしています。
トランプ大統領は前のブログにも書いたとおり、今後輸出をしていきたいのでできるだけドル安に誘導したいようですが、一般的に
利上げをするとその国の通貨は買われるためトランプ大統領にとってはあまりいい話ではないかもしれませんね。
最近のアメリカの経済指標はよそうよりよかったこともあり、市場は利上げに期待感を示していました。
そして３月１５日。FOMC（連邦公開市場委員会）は利上げを発表し、政策金利を０．７５から１パーセントとすることを発表しました。
利上げしたのにドルが売られた？
こちらは発表時のドル円の１時間足のチャートです。
利上げを決定したのに１６０ピップスもその日のうちに下げています。
さてどうしてでしょう。
それは利上げを事前に市場が織り込んでいたからなのですね。
うわさで買って事実で売れ、という相場の格言がありますが、利上げするんじゃないかな。と思った時点でとレーダーたちはドルを買い始めます。
今回は事前に９０パーセント以上が利上げするだろうと予想していました。
そのためすでにドルをそこまでに買っていた可能性が非常に高いのです。
そして市場が期待していたのは今後後年二回の利上げについて、言及してくれるんじゃないかという期待感を持ってみていましたが、思った以上にそのことについてはあやふやな内容で終わってしまい、失望感からもドルが一気に売られる結果となりました。
こうやってチャートを見てみるとドラマがあって非常に面白いですね。
しかしこういった場面で手を出してしまうと非常に危険です。
どんな発表をして、それを市場がどう受け止めてどっちにいくかわからない、博打のようなトレードになってしまいますので私は手を出しません。
分析をして、戦略、戦術を立てられる相場で勝負しています。
また今度そういった相場についてもブログをアップしたいと思いますので楽しみにしていてください。
